院内感染対策指針

柏崎総合医療センター　院内感染対策指針

柏崎総合医療センターにおける院内感染管理を推進するため、本指針を定める。

1.院内感染対策に対する基本的な考え方

　患者および病院従業者を守るため、院内感染の発生に留意し、感染発生時にはその原因を速やかに特定、制圧、終息をはかり感染拡大防止に努めることを責務と考える。全病院従業者が感染予防策および発生時対応を把握し、この指針に則した院内感染対策を行うよう全力で取り組む。

2.院内感染対策のための組織に関する基本的事項

感染管理を推進するために、以下の組織を設置する。

（1）感染制御チーム（ICT）

医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師を構成員とする感染制御チームを設置し、感染防止対策の実務を行う。定期的に院内ラウンドを行い、感染リスクの把握、評価、改善策の提案、指導を行う。感染症発生時には感染拡大防止のため当該部署に迅速に介入する。サーベイランスを行い、アウトブレイクを早期に発見し、感染拡大防止と終息のため情報収集を行い介入する。

（2）抗菌薬適正使用支援チーム（AST）

医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師を構成員とする抗菌薬適正使用支援チームを設置し、薬剤耐性菌対策として、抗菌薬治療の最大限の効果を導くと同時に、有害事象をできるだけ最小限にとどめ、いち早く感染症治療が完了できるように支援を行う。

3.院内感染対策のための従業者に対する研修に関する基本方針

1. 院内感染対策の基本について入職時研修を実施する。
2. 全病院従業者に対し院内感染対策の基本的な考え方及び具体的な方策について周知徹底を図ることを目的に、研修を年2回以上実施する。
3. 抗菌薬適正使用を目的とした研修を年2回実施する。

4.感染症の発生状況の報告に関する基本方針

1. 検査科は薬剤耐性菌や培養陽性患者の情報を逐次、感染対策部門に伝達する。
2. 検査科は院内の感染症発生状況「感染情報レポート」を週１回毎に作成し、院内へ情報を伝達する。
3. 月毎の感染症発生状況「感染情報レポート」を院内感染対策委員会に報告する。
4. 医療関連感染サーベイランスを実施し、感染症の発生状況を監視し改善を図る。

5.院内感染発生時の対応に関する基本方針

1. 感染制御チームは薬剤耐性菌や培養陽性者の情報収集と検討を行い、必要時発生部署へ介入し感染対策を講じる。
2. 感染患者発生時や感染拡大時には、担当医・発生部署責任者より感染対策部門へ速やかに報告し、感染制御チームとともに感染対策を講じる。感染制御チームは病院長、院内感染対策委員会へ報告を行い、発生部署での情報収集、感染対策の実施、評価、再発予防の検討を行う。

6.地域連携に関する基本的方針

1. 地域の医療施設、医師会、保健所、介護保険施設等と連携し、各施設の感染対策に関する相談を受ける。
2. 柏崎・刈羽地域の感染対策の向上のため、感染対策に関する合同カンファレンスを開催し、感染症の発生状況や感染対策の最新情報を共有する。
3. 当院の感染対策状況について、他の医療機関の評価をうけ、適切な感染対策の維持・向上を図る。

7.抗菌薬の適正使用に関する基本方針

1. 薬剤耐性菌の予防のため、抗菌薬適正使用を推進する。
2. 抗菌薬適正使用チームが抗菌薬の使用状況をモニタリング・介入を行い適切な抗菌薬の使用に努める。
3. 地域の医療施設、医師会、保健所、介護保険施設等と連携し、各施設の抗菌薬の適正使用推進に関する相談を受ける。

8.患者等に対する当該指針の閲覧に関する基本方針

1. 本指針は、病院ホームページに掲載するほか、正面玄関ホールに掲示するなど、広く一般に公開し、患者または家族が閲覧できるものとする。
2. 疾病の説明とともに感染防止対策の基本についても説明して、理解を得たうえで協力を求める。

9.その他の当該病院等における院内感染対策の推進のために必要な基本方針

1. 院内感染対策マニュアルを整備し、全病院従業員への周知徹底を図り、感染対策を実施する。また、院内感染対策マニュアルの定期的な見直しを行う。
2. 全病院従事者は自らが感染源とならないよう、健康管理に留意する。

平成23年9月8日　初版
平成24年5月1日　改訂
平成26年4月1日　改訂
平成27年4月1日　改訂
平成30年4月1日　改訂
令和4年4月1日　改訂
令和6年5月1日　改訂

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